2004年06月18日

塗料についてあれこれ

塗料の相性

塗料を選ぶ上で注意することとして、従来「さび止め塗料」「中塗塗料」「上塗塗料」は、同種類・同系統の樹脂を用いた塗料を組み合わせることだと云われてきました。

しかし、最近高耐久性(長持ちする)塗料が使用されることが多くなり、異なった樹脂?を使用した塗料を組み合わせることがあります。「さび上塗料」は、悪素地面用さび止め塗料とか、浸透性さび止め塗料と呼ばれています。

「さび上塗料」には、油性?系と変性エポキシ系?の2種類があります。これらの使い分けは、使用される上塗塗料の種類により決まります。 油性系の場合、表−1にもあります様に、同系統の油性・フタル酸・シリコンアルキドおよび塩化ゴム系の上塗塗料が適応されますが、それ以外の上塗塗料では、塗膜にしわ・ふくれ・リフティング(浮き)・はくりなどの欠陥が生じることがありますので注意が必要です。一方、変性エポキシ系の場合では、殆どの上塗塗料の適応が可能となります。また、弱溶剤?を使用した変性エポキシ系ですと塗り替え下地(旧塗膜)を選びません(殆どの塗膜の上に塗れる)。

予算が許せるならば、変性エポキシ系さび止め塗料を使いたいものです。マンションなどの鉄部の塗り替えを考えた場合、さびを完全に除去することが事実上困難な場合が多いことから、さび止め塗料は、「さび上塗料」(多少のさびがあっても塗装可能なさび止め塗料)が使用されることが多いと思われます。

2.環境条件

被塗物の塗膜は、水・海砂粒子・酸性雨・排気ガスなど、絶えず厳しい環境に曝されて劣化するので、その環境に合った塗料を使って鉄面を保護しなければなりません。

しかし、マンションの立地条件を考えますと、薬品雰囲気・海上部、海中部など特殊な場合を除いて考えることにします。塗料の場合、要求性能は耐水性、耐アルカリ性や耐候性などで表記されることが多いので、これらの表現を使った塗料選定を表−2に示します。表中の耐熱性は、蒸気や排気熱が時々当たる程度で、煙突やストーブなどの表面に塗る耐熱塗料ではありません。塗料の性能は、その塗料に使用されている樹脂によるところが多く、耐候性は、樹脂の性能プラス顔料の耐候性で性能の違いが出てきます。

3.環境と塗装

マンションの環境は、大きく一般環境と海岸・工業地帯に分けることが出来ます。他に寒冷地や高温多雨地などの分け方がありますが、鉄面の場合前者の分類で表現されることが多いので、期待年数と塗料の組合せを表−3に示します。環境と期待年数から云えることは、素地調整(さび落としのグレード)の違いで約50%年数が長くなります。即ち、グレードが3種(手工具によるさび除去)と2種(動力工具によるさび除去)となります。マンションを見た場合、動力工具が使用可能な箇所と、格子手摺りなどの手工具しか使用できない箇所がありますので、塗り替えの場合、「さび上塗料」を推薦する理由となります。この場合も、3種より2種、2種より1種ケレンとさび除去グレードが上がるに従って期待年数も長くなってきます。

また耐候性、腐食環境用として、ポリウレタン樹脂塗料があります。さび面用エポキシ樹脂さび止め塗料と組み合わせることにより、更に、耐久性向上が期待できます。明石海峡大橋には、フッ素樹脂塗料が、第二東名には、アクリルシリコン樹脂塗料が塗装されています。マンションの鉄部でも補修が困難な箇所、費用がかかる箇所などは、メンテナンスフリーに近い、超耐候性仕様が、ライフサイクルコスト(LCC)が、かえって安価になることがあります。素材が鉄の場合でも、亜鉛メッキ鋼、トタンがあります。


やさしい塗装のはなし 関西鋼構造物塗装研究会編

防食システムガイド 神東塗料(株)

建築用システムガイド 神東塗料(株)

1.素材別の塗り替え

1-1.トタン面

 廂、玄関または自転車置場等の屋根に使用されている折板、平板には、工場塗装品のカラートタンや亜鉛鉄板のトタン板があります。

 カラートタンの塗装は、アクリル、メラミン、アミノアルキド樹脂系塗料が塗られていることは、既に述べています。

 カラートタンの劣化状態は、表面は白亜化(手に粉が着く)し、加工面あるいは水たまり部に「さび」が浮いている場合がほとんどと思われます。

 亜鉛鉄板では、無塗装の場合は、亜鉛が酸化して白い粉が浮いています。

 また、塗装している場合で、塗膜にはがれが見られることがあります。

 一般の合成樹脂さび止め塗料を塗装しますと、油分と亜鉛とが反応して水溶性物質が生成し「はがれ」につながることがあります。

 これらを塗り替えるには、下地の清掃、さびの除去が必要でこれは塗装の共通基本事項です。

 その後、さび止め塗料の塗装になります。一般的には、亜鉛メッキ鋼製品用さび止め塗料、鉛酸カルシュウムペイント?(JIS K 5629)を、さらに耐久性仕様になりますと、変性エポキシ系さび止め塗料を塗装します。

 この場合、さび止め塗料は、被塗面全面もしくは、さびている箇所の補修塗りでも性能は確保されます。

 最後に、上塗り塗装になります。使用する塗料は、トタンペイントです。

トタンペイントには、現在幾つかのグレードがあり、合成樹脂調合系、弱溶剤形アクリル変性系、同ウレタン?系および速乾形の溶剤形アクリル樹脂系の4種があります。

 その他、超耐候性塗料の仕様を組むことが可能です。

最近は、弱溶剤形ウレタン系トタンペイントが採用されることが多くなりました。

これは、臭気がマイルドなこと、ウレタンの性能が得られることが理由と考えられます。

1-2. 亜鉛鋼板面

 亜鉛鋼板は、トタンとは異なり、鋼板を溶融した亜鉛液に浸したもので、亜鉛層を厚く被覆させた鋼板です。送電鉄塔、電波送信鉄塔等に多く使用され、そのままで鉄を腐食から防止しています。外観は亜鉛色の白色で、受水槽の架台、ポール、溝の格子蓋等に使用しています。これらに塗装する必要が生じた場合、一般的な合成樹脂系さび止め塗料を塗装しますと、トタン面の場合と同様塗膜は剥離します。

 従って、下塗り塗料は亜鉛面塗替え専用の厚膜形エポキシ樹脂塗料を、上塗りにウレタン樹脂系、或いは高耐候性のアクリルシリコン?樹脂塗料等を用いた塗料系が、付着力、耐久性に優れ、適していると考えられます。代表的な仕様例を表−四に示します。

 

1-3. アルミ面

窓サッシ、面格子、ベランダ手摺り枠等にアルミを使用しています。

代表的アルミ材は、アルミサッシです。

 また、アルミカーテンウォールの外壁のオフィスビルがありますが、マンションの場合は、見当りません。

 住宅に使われているアルミサッシは、透明仕上げとカラー仕上げがあり、また艶あり、艶消しがあります。

昭和四十年代は、アルマイト加工したアルミにアクリル樹脂を塗装していました。

昭和五十年代になると、カチオン系ウレタン樹脂等を電気泳導法による塗装になり塗膜性能が向上しました。

 従って、アルミサッシは半永久的な性能のはずです。

しかし、雨がかり部は異常がないのに、影になった部分例えば、廊下側の面格子とか廂下のアルミサッシの一部分に点腐食が観察される場合があります。これは、空気中の汚れが付着した結果、汚れ中の酸性物質によりアルミが酸化して、酸化アルミとなり点さびとなった結果です。

 従って、アルミサッシ、格子などを こまめに清掃しなければ、つまり汚れを付着させておくと、いずれは、腐食し見栄えが悪くなるということです。

 これらの塗替えは完全に元の状態にもどすのは困難な場合がありますが、次のような考え方があります。

 さびを落す場合は、サンドペーパー類はアルミ面に傷を付けるので使用出来ません。

マジクロンのような化学タワシに洗剤併用で表面を清掃、さび落しを行い、水洗乾燥します。

 次にクリヤー塗装ですが、一般的には、無黄変ウレタン樹脂クリヤーを塗装します。

アクリルシリコン樹脂クリヤーですと更に耐久性が期待できます。

 

1-4. エンビ樋の塗替え

縦樋は、塩化ビニール製パイプがほとんどであります。また塗装の塗膜に剥がれがよく見られます。

これは、エンビパイプには、柔軟剤としての可塑剤が入っていることと、整形時に剥離剤が使用されているため、一般のペンキ即ち合成樹脂調合ペイントや、外装用の安価な上塗りでは剥離が見られることが多く、従って、エンビパイプ塗替えとしては、塩化ビニル樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、アクリルシリコン樹脂塗料などが適しています。

 

1-5. FRPの塗替え

 受水槽は、最近ではFRP製が多くなっています。

 FRPは、太陽光線を通すことにより、藻類が発生することがあります。

 また、FRPはガラス繊維をプラスチックスで固めたものですから、表面に劣化が生 じてきます。

 これらは、塗装することで、解決することが可能です。

 水槽内面用塗料には、日本水道協会規格、厚生省告示規格の合格している、飲料水貯水槽内面用無溶剤形エポキシ樹脂塗料があります。

塗装翌日から使用できます。また、塗装は認定業者が行います。

 FRP外面の改修は、太陽光線透過を防ぐための高隠ぺい力とFRPとの接着の良いエポキシ樹脂系下塗り塗料、高耐候性のアクリルシリコン樹脂系上塗り塗料との組合せが適していると思います。上塗り塗料には、他にウレタン樹脂系塗料も使用可能です。

 

1-6 新生瓦の塗替え

 マンションの屋根は、屋上のある陸屋根が大部分でしたが、気を付けて観察すると、新生瓦葺きの屋根を見ます。

 新生瓦は、カラーベスト、コロニアルの商品名で呼ばれている瓦です。

 この新生瓦も十数年経つと、塗替え時期が来ます。

 外壁改修時と同時に屋根の塗り替えを計画するとよいでしょう。

 塗替え時期を迎えた新生瓦は、非常に水等を吸い込み易くなっています。

  従って、下塗り塗料は、溶剤?形の透明シーラー?が適しています。エポキシ樹脂系、塩化ゴム系等があります。

 エポキシ系下塗り塗料の場合は、上塗り塗料にはふっ素樹脂系、アクリルシリコン樹脂系、ウレタン樹脂系塗料があります。塩化ゴム系下塗り塗料には、水系のふっ素、アクリルシリコン、ウレタン樹脂系上塗り塗料を塗装します。

 

1-7. 最近の塗料情報

 一般に塗替えは、生活している中での塗装になります。環境対応即ち、シンナー臭気が問題になります。

 この問題を解決するため、水性化、弱溶剤化、省工程化(厚膜?化)の塗料が各社から発売されています。

 また、汚れが目立たない低汚染形、壁内の水分を拡散する透湿形、藻の発生を防止する防藻形、さらに防かび形、抗菌形と機能性を追求した塗料が発売されるのも、現在の世相の裏返しでしょうか。

 

神東塗料株式会社     

塗料事業部企画室     

マーケッティングマネージャー     

(建設分野)    佐竹 正治 氏


フッ素系水性塗料の特徴

1)耐候性の良く長持ちする。瑕疵保証期間はアクリル8年、フッ素10年。

2)水性なのでにおいが少ない。

3)元が油性アクリルでも付着強度が保たれる。

4)実績はレインボーブリッジ等

5)材料代としてはアップするが1回塗りが可能なので工賃が下がり総額では同じ。



発光(夜光)塗料

畜光塗料と自発光塗料の2種類があります。

☆主な用途≫夜光目盛・夜光標識・非常標識その他漁業用

紫外線遮断塗料

窓ガラスにうすく塗布すると、まぶしさや光線の通過が少なくなり、内部の温度も低下します。UVカット

熱的機能をもつ塗料

耐熱塗料

高温で使用する熱機器・動力装置・煙道などの腐食防止を目的とする塗料です。使用環境温度により様々です。

防火塗料

難燃性・不燃性塗膜タイブと燃焼時に塗膜が発泡し断熱層を形成する膨張タイプがあります。

環境保全と安全機能をもつ塗料

結露防止塗料

結露防止と防湿のためにも塗装されます。

☆主な用途≫病院・ホテル・浴室などの天井・壁・ダクト部など

貼紙防止塗料

広告・宣伝ビラを貼り付けるのりを付きにくくし、はがしやすくする塗料です。(落書き防止塗料もあります。)

☆主な用途≫橋脚・歩道橋の支柱・電柱・へいや一般建築物の外面

防藻防かび塗料・抗菌塗料etc...

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posted by hikarikasei at 07:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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